1948年12月31日。今やユーラシアのほぼ全土が人類連合の傘下に入った。スターリンにはその誤った指導で多くの人民を死に追いやった許しがたい大罪があり、その刑はフランス領ギアナへの流刑と決まった。かの酷暑の地で密林の数を数える仕事についてもらうとしよう。
もはやなにを恐れる必要があろうか。フランスは人類連合の完成を目指し、アメリカ大陸の帝国主義者らとの最後の戦いに備える。これまでに入手した米大陸領――ニューファンドランドやカリブの島々など――を要塞化し、空港、レーダー施設、インフラと補給港を整備して大陸攻略への足掛かりとする。
現在のフランスの圧倒的な工業力をもってしても、最終決戦の準備には1年の時間を要した。
そして1949年12月8日。フランスはファシストの支配するベネズエラに対し、フランス領ギアナの安全保障を理由に宣戦を布告。アメリカは大陸の守護者として防衛側に参戦し、これをもってその同盟国である民主主義勢力とも戦争状態に入った。おそらくこれが最後の世界大戦となるだろう。それにしても民主主義の擁護者気取りがファシストのお守りとは。
フランスは宣戦布告と間をおかずに全世界で攻勢に出る。ポーランド、ギリシアは周到な開戦準備を整えていたフランス軍にまもなく蹂躙される。アジア方面軍はフィリピンを攻略し、オーストラリア、ニュージーランドへ渡る障害を排除する。
石油輸出でぬくぬく潤っていた模様。HoI4 ではゲーム後半になると資源による国力の差がはっきり出ますね |
6月、ベネズエラは屈したが、戦争は終わらない。
多すぎる師団数、しかも大半が通常の歩兵。AIに上陸戦は難しい模様 |
上陸戦は下手だが海上防衛はうまいAI |
もはや飾りの言葉は必要だろうか? 委員会の号令のもとに、あらゆる勢力を踏みつぶす力が今のフランスにはあるのだった。フランスは4月17日、中米諸国に宣戦布告し、これを占領下に置く。メキシコへ通じる道を確保する。
一方オセアニアでは、東北部の空港に落下傘部隊が降下し、敵を引き付けたのちに本命の海兵隊がクイーンズランドの軍港を襲う。この作戦は成功し、5月、フランスはオーストラリア上陸の足掛かりを得る。
正直落下傘部隊の使い方がよくわからない |
オセアニア方面のフランス軍はしばし息を整えたのち、ニュージーランド攻略に移る。はじめは北部オークランドに海兵隊を上陸させようとしたが、守りが固く撃退されたため、戦略目標を切り替え、52年2月、南部クライストチャーチに上陸して足がかりを作る。そして手薄になった北部にも再度上陸し、2軍を南北に分けて上陸させ、降伏に追い込んだ。
そのころ、南米ではペルーが突如として民主主義同盟への加入を宣言し、フランスに対して宣戦を布告。背後を突かれたフランスは慌ててヨーロッパから戦力を輸送し、これを殲滅したのだった。フランスは予防措置としてブラジルをはじめとする南米諸国を一掃することにした。背後の不安を抑えるに十分な戦力を用意したフランスは、同時にメキシコ国境に大軍を寄せ、満を持してメキシコに宣戦布告した。今や世界に残る国家はフランスとその敵国のみとなったが、それもすべては米国との決戦の布石でしかなかった。
次章: 世界はフランスに身をゆだねる
読みやすくて面白い
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