2016年9月9日金曜日

ひっかけないようひっこめる Hook

最近はゲームといえばもっぱらカード排出を兼ねた積みゲー崩しにいそしんでおります。最近の自分のプレイ傾向を振り返ってみると、苦手なアクションやシューティングなどはプレイというよりは起動だけして完全に放置して終わらせることが多いのですが、一方で玉石混交というにふさわしいアドベンチャーやストラテジーなどは、仮にそれが玉だった場合に備えてどうしても遊び始めるのに気力と時間が必要なので、実際に遊んでみたものとなるとだいたい1,2時間で終わる、ないしは飽きる手頃なカジュアルパズルゲームに集中している気がします。ビデオカードの入手が予想以上に遅くなりそうなので、当面はこの方針でカジュアルゲームを崩していくことになりそうです。

というわけで今回もカジュアルなパズルゲームの紹介です。

今回紹介するのは Hook というパズルゲームです。どのようなゲームかというと、一言でいえば
「ひっかけないようひっこめる」ゲームです。

もう少し具体的に話を進めると、黒いボタンと「フック」が回路でつながっており、ボタンを押すことでフックが引っ込みます。すべてのフックを引っ込めるとステージクリアとなるのですが、フックはステージが進めば進むほど複雑に絡み合い、引っ込める順番を考えないとなりません。

これは序盤のステージのひとつですが、おわかりでしょうか。半円のくぼみがあるフックや他のものとかぶっているフック(中央左上の横棒など)を先に引っ込めようとすると、他のフックにひっかかってしまうわけです。なのでこの場合、上側の縦に伸びるフックを先にひっこめなければならないわけですね。
要するにいかに「ひっこめる」順番を見極めるかというパズルなのですが、このパズルの特色は全図形が最初から提示され、反射神経なども必要とせず、ただひっこめる順番という論理にのみ頭を働かせればよい点にあるといえます。そんな感じで単純なゲームかというとそうでもなく、ステージが進むと回路がどんどん複雑化していき、ルールや制約も増えていきます。

ラストのほうではこういった具合にまで図面が複雑化し、一見して頭が痛くなってくるかもしれません。しかし図面が変動することはないので、よく頭を働かせて図面と向き合ってみれば、まず最初に動かせるフックがみえてくるはずなので、そこから順に崩していけばいいのです。じっくり考えれば確実に成果が出せる仕組みであり、このゲームの味はまさにこの点にあるといえます。また、後半になると2度まで失敗が許されるようになり、複雑極まる図面を相手に凡ミスで一発リセットとはならない設計になっています。ここはもう少し難しくすべきか意見が分かれそうな点ですが、ともあれ遊んでいてストレスがたまりにくい設計となっています。

ステージは全部で50面。1~2時間で終わります。飽きが来ない早さでステージが難化していき、飽きないうちにすべてが終わる、ちょうどよい設定ではないかと思います。また、すべてのステージをクリアするとこのゲーム唯一の実績が解除され、全実績クリアに面倒がいらないことも特徴でしょうか。
惜しいところといえばもう少しこう、システムがシステムだけにボタンクリック数で判定する最短クリア手順(クリア秒数ではなく!)を競う仕組みや、それに応じた実績などもほしかったところですが、定価98円でここまで遊べれば十分に上出来ではないでしょうか。そう、98円という安さもこのゲームの大きな売りといえます。小さくまとまった良質な論理パズル Hook、暇つぶしに、また頭の体操にいかがでしょうか。


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